棄の死で豊臣は初代で終わると家康や昌幸は予感して(『真田丸』を見て150)
- 2016/07/03
- 06:14
『NHK大河ドラマ 真田丸』の第25回放送『別離』では、家康と昌幸は共に、今や風前の灯火となっていた棄(すて:鶴丸君)が病死すれば、豊臣政権は秀吉一代で終るのでは?と、再び下剋上の乱世の到来を予感しますが、二人が偶然鉢合わせすると、表面上は「鶴松様の病が良くなれば良いですな。」「いやきっと良くなられます。」と白々しい挨拶を交わします。
昌幸は真田家の内々の話の中で、「秀吉は今年で幾つじゃ?」と訪ねると、信繁は「確か55になられたと・・・・」と答え、それに対して「もう子は出来まい。」とつぶやきます。
この昌幸のセリフに対し、男性の視聴者は、「いや妻さえ若ければバリバリだろう。」と思ったでしょう。
ですが人生50年と言われた当時の常識では、もうダメなんですね。
多くの側室らと交わったにもかかわらず、そこまで子供が出来なかった秀吉だけになおさら。
一方徳川家康と本多正信の会話では、家康が「鶴松の死がどれほどの意味を持つか分かるか?跡継ぎがいることで、これからも豊臣の世が続くと思っていた。」と語ると、昌幸の側では「鶴松の死で流れが変わった。」と語り、また家康サイドでは家康が「見方によっては、鶴松が生まれる前に戻ったとも言える。しかし、本当にそうか?秀吉は年々老いている。」と語り、家康サイドと昌幸サイドで秀次は秀吉ほど難敵ではないことを語り、二人の話が別々の部屋で無関係に語られているのに、ピッタリとリンクするように描かれました。
はたして家康や昌幸は、秀吉の老い先を語れるほどに若かったのでしょうか?
以下にそれぞれの誕生日や棄の享年、秀次が関白となった年、秀頼の誕生、秀次が切腹した年など、後の豊臣家滅亡に関係性のある出来事を順番に年表としてみました。
それを見ればお分かりのように、棄の亡くなった年、 秀吉は数え55歳、家康は数え50歳(秀吉よりわずか5歳年下)、昌幸は数え45歳、政宗数え26歳であったことや、千利休の切腹から棄(すて)の死、秀次の関白授与、豊臣秀頼の誕生、豊臣秀次の切腹と、短期間に次々と負のスパイラルが起こっていることが分かります。
しかしこれは、千利休の祟りなどではありません。
長く嫡子の生まれなかった秀吉に、茶々がその嫡子を2度生んだことで、秀次との関係から豊臣家内部の歯車が狂い始め、それが表面化した出来事です。
つまり、千利休の切腹は、祟りの原因ではなく、豊臣家内部の狂いが表面化した、一つ目の出来事だった?・・・・いや、そうではないですね。
1589年2月25日(天正17年1月21日)に起きた聚楽第の壁に何者かが「茶々の子は秀吉の子か?」とと落書きされたことで、番衆17人の鼻を削ぎ、耳を切り落し、磔にして処刑し、その一族も連座して計60人以上が処刑された、いわゆる聚楽第落書事件を含めれば、千利休切腹事件は豊臣家内部の狂いが表面化した二つ目の出来事ですね。
そしてもし豊臣家に祟りがあったとしたら、それは利休の祟りではなく、単に聚楽亭の壁に落書されることを阻止できなかったという理由だけで処刑された番衆17人やその一族の祟りでしょう。
【豊臣家滅亡に関係性のある出来事を順をおって年表に】
1522年 ?月??日 (大永2年?月??日) 千利休の誕生
1537年 3月17日 (天文6年2月6日) 豊臣秀吉の誕生
1539年 1月15日 (天文7年12月25日) 前田利家の誕生
1543年 1月31日 (天文11年12月26日) 徳川家康の誕生
1547年 ?月??日 (天文16年?月??日) 真田昌幸の誕生
1556年 1月 8日 (弘治元年11月27日) 上杉景勝の誕生
1560年 ?月??日 (永禄 3年?月??日) 石田三成の誕生
1567年 9月 5日 (永禄10年8月3日) 伊達政宗の誕生
1570年 3月 8日 (元亀元年2月2日) 真田信繁の誕生
1567年とする説もある(伊達政宗と同じ)
1568年 ?月??日 (永禄11年?月??日) 豊臣秀次の誕生
1569年か? (永禄12年?月??日) 茶々(淀殿)の誕生
1591年 2月15日 (天正19年1月22日) 豊臣秀長の死
1591年 4月21日 (天正19年2月28日) 千利休の切腹 享年70歳
秀吉は昌幸らの官位授与には秀次の承諾をえるように指示し、秀次を豊臣家の長として公認した。
1591年 9月22日 (天正19年8月5日) 棄(すて)の死
秀吉数え55歳に対し、家康は数え50歳、昌幸は数え45歳、政宗はまだ数え26歳の年でした。
1592年 2月 1 日 (天正19年12月28日) 秀次の関白授与
京都市北区の聚光院(じゅこういん)にある千利休の墓
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